超広帯域プリアンプの製作(HF〜8GHz)
今回も広帯域プリアンプを製作してみました。
前回のLNA2747プリアンプでは、周波数帯域が5MHz〜2500MHzまでが実用範囲でしたが、もっと広帯域のアンプは出来ないかと相談を受けて、超広帯域アンプを作ってみました。
多少NFは悪くなりましたが、5MHz〜8GHzまでの広帯域アンプを作る事が出来ました。
基板は前回のLNA2747の基板を流用して製作してみました。今回の広帯域アンプは周波数カウンター、スペアナ等の測定器にも十分実用になると思います。もちろん受信機に使用しても大丈夫です。
今回はデバイスに、ミニサーキットのMMICデバイス「GALI−5」という高周波増幅ICを使いました。
回路図
基板パターン
基板
このMMICも入出力の整合されている高周波ICですので、製作は簡単でした。12Vの電源を使える様に、レギュレーターを基板上に配置してみました。 78L05Fを使い5Vの電圧を得ています。
基板の材質にはPPEの0.6mm/18uの両面基板で製作しています。
広帯域プリアンプ試作基板
周波数特性(利得) 100MHz-3600MHz
周波数特性(利得) 3GHz-8GHz
まず周波数特性をネットワークアナライザーで測定してみました。100MHz〜3600MHzまではGAINは20dB以上を得られました。入出力のリターンロス(整合)も良好でした。 その上の周波数は、スペアナとスイーパーで計測しました所、4GHz〜6.5GHzまでは約20dBでした。8GHzでも12dB以上の利得です。
●性能測定の結果
- 周波数:5MHz〜8000MHz
- 利得:25dB以上(1290MHz、2450MHz)
- 電圧:7V〜15V(本体:5V)
- 消費電流:150mA以下
- サイズ:15mm×25mm
このアンプもスペアナに取り付けて、色々な電波を探ってみましたが、本当に良く働いています。ノイズレベルも低いので(S/Nが良い)ので色々な機器に応用できそうです。
基板の大きさは15mm×25mmですので、切手よりも小さく機器の組み込みには最適でしょう。
最大出力が10mW以上有りますので、簡易なパワーアンプにも使えると思います。
(2004.12.10更新)
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