今回は5.6GHz帯パワーアンプで使用した東芝のMMICの同じシリーズで「TMD1925−3」が入荷しましたので、実験をしてみました。
このモジュールはパワーMMICで、1.9GHz〜2.5GHzまで広帯域で使用できます。
スペックは下記の通りです。
TMD1925−3
VDD:10V
IDset:2A
POWER:35dBm TYP(P1dB)
FREQ:1.9GHz〜2.5GHz
GAIN:29dB TYP
このMMICも入出力が整合されており、とても使いやすいデバイスになっております。
ドレイン電圧は10Vで、ゲートバイアス電圧は最大−4Vで、IDを1.2Aになるように電圧を調整しなければなりません。
GAINは約30dBもあります。、出力は35dBm以上となっています。
今回もメーカのデータシートを見ながら適当に基板を作成して実験して見ました。
基板は0.6mm厚のテフロン基板(R−4737)で製作しています
松下のPPO基板は生産中止になり、高周波基板はテフロン基板以外は入手困難になりました
実験に当たっては、アルミミーリングケースに回路を組み込み、内部にレギュレーター(LM338T)でVDD電圧を得ています。
VGG電圧はLM2662を使用して−5Vを得ています。
今回は回路に保護回路を入れています。ゲートバイアス電圧が入らない時には、ドレイン電圧が1V程度まで降下します。
入出力コネクターには、SMAJ端子を使用しています。電源端子は1000pFの貫通コンです。
SGから2427MHzをCWモードで入力して電力を測定しています。
パワー計はHP437B+HP8481Bで測定しました。
周波数:2427MHz
入力:2mW
電圧:13.8V(VDD 10V)
VGG:−1.5V (IDset1.2A)
出力:3W以上(ピーク)
ほぼ無調整で、3W以上のパワーが出ました。
電流値は13.8V入力で2A流れるので、かなりの発熱があります。
このMMICも温まってくると、当然パワーは下がってきますので、十分な放熱が必要です。
このMMICも広帯域アンプですので、1.9GHz〜2.5GHzまで測定しましたが、1.5dBほどゲインの変動があるようです。
調整がほとんど必要ないので、自作には簡単に出来そうです。
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