10GHz ローノイズプリアンプの製作

10GHz帯のLNA(プリアンプ)を製作しました。以前から構想はありましたが、今回は試作なしでの設計です。
「10GHzならどうにかなる」と思い、本番基板をそのまま作成しました。最近は10GHz関連の問い合わせも多く、今回製作する事にしました。

10GHz ローノイズプリアンプ 試作1

実験結果は良好で、問題なく動作しそうです。デバイスはいつもの NE3515S02 を使用した 2段構成です。
周波数 10.24GHz にて ?50dBm 入力でゲインは 26dB 以上ありました。

10GHz ローノイズプリアンプ 試作2

NF測定も行いました。NF重視で調整した結果、以下の値となりました。

  • ゲイン:24dB
  • NF:1.06

ノイズソースには10GHz帯アイソレーターを使用しています。NFとしては申し分ない値だと思います。

10GHz ローノイズプリアンプ 試作3

また今回は HEMT の保護回路を入れています。ゲートバイアス(マイナス電圧)が先に入り、その後ドレイン電流が流れる「遅延動作」構成です。
この簡易的な回路により、HEMT の破損が非常に起きにくくなります。

フィルターは無いため広帯域特性になりますが、リニアリティは良好です。

2018.01.23(更新)