CD700Ⅱ k・kobayashiの改造

今回はカーオーディオでも有名なナカミチの「CD700Ⅱ k・kobayashi」を改造してみました。
このヘッドユニットは35万円以上もする、カーオーディオでは最高級のCDヘッドユニットと言ってもよいでしょう。
限定100台販売された、超高級ヘッドユニットです。

特徴は下記のように紹介されています。

・L/Rの動作特性をそろえるために、厳密に選別した高精度DACを使用。
・選別された高音質パーツへの装換。
・歪特性、ノイズ特性、出力特性等、諸特性の追い込んだ調整を徹底的に1台づつ実施。

このCDもあまりにも高級ですので、使用している方は少ないと思われます。
今回も惜しげなく、この高級ヘッドユニットを分解してみました。

CD700II 内部1

写真はカバーを外し、上部のコントロール基板を外したところです。
円盤状の金具がCDローディングユニットの枠です。手前がフロント側です。

CD700II コントロール基板

上面のコントロール基板と思われる物。

CD700II 電源基板追加部分

この部分が「k・kobayashi」チューニングでしょうか?
新しく電源基板と思われる物が追加されているようです。

CD700II DAC基板

この基板が本体の底面にあるD/Aコンバーター基板です。
D/AコンバーターにはバーブラウンのPCM1704が使用されておりました。
PCM1704は手付けされている様で、選別品が使われている事をおもわせます。
D/A変換された後には、JRCの5534オペアンプが使われています。ここは音質を決める重要な部分です。
DAC、オペアンプ周辺はチップタンタルが多用されていますが、ここはケミコンを使いたいところです。
ただし、スペース的に交換はできなかったので、今回は改造しませんでした。

今回はアナログ部のオペアンプをバーブラウンのOPA627BPに交換しました。
ご存知のように「OPA627BP」はオーディオ用オペアンプでは最高級と言える物です。

CD700II OPA627交換後

基板の背面を見てみると、パターンが焦げている事を発見。

CD700II パターン焦げ1 CD700II パターン焦げ2

パターンをジャンパー線で修理しました。
原因はよく解りませんが、回路を追ってみると、トーンコントロール部につながっているラインでした。

CD700II ラインアウト付近

この辺が音声出力段(ラインアウト)のディスクリート構成アンプと思われるところです。
出力部が安価なソケットでRCAケーブルに接続されているのが、ちょっと残念です。

さらに内部のクリーニングを行い組み立てました。

改造の結果ですが、当然この機種もノーマルでも十分な高音質ではありますが、改造では高音域は更に透明感が増してクリアになり、低音部もよく出て、音域が広がったのが解ります。
音の輪郭が良くなりました。

今回も依頼でチューニングしましたが、CD700でも同等のチューニングで音質UPできそうです。

全体の写真を撮るのを忘れてしまいましたが、近いうちにインストールした車の写真も掲載したいと思います。

2009年5月17日にカーオーディオのイベントがお台場でありますので、私も参加するつもりです。