430MHz ツインデルタル-プ・アンテナ

HFでよく使われるアンテナにデルタル-プアンテナがあります。
かなり大型ですが、ダイポ-ルに比べて約1~1.5dBの利得が有りDX用に使用されています。
しかしUHF用の製作では、かなり小型になり簡単に製作が出来ます。
1ラムダのデルタル-プアンテナのインピ-ダンスは約100オ-ムあると言われてます。そこで二個つなげる(スタック)とインピ-ダンスが50オ-ムちかくになりますので、ツインデルタル-プ・アンテナは同軸ケ-ブルに直接接続する事が出来ます。
またスタックにしたので利得も約2倍になります。約5dBi。

材 料

  1. 銅パイプ 直径3~4mmで1m位の物 2本 (真鍮パイプでも可)
  2. タイラップ 数本(黒色が良い)
  3. アクリル板 10×10cm位で3~5mm厚の物(合板でも可)
  4. エポキシ系、ゴム系の接着剤(防水用に)
  5. 同軸ケ-ブル(3D2V、5D2V等)、コネクタ-
  6. 4mmネジ 20mm長位 数本(ステンレス)
  7. アンテナの支持棒 塩ビパイプ、木角材等の絶縁物

(すべて東急ハンズで売ってました)

製 作 方 法

銅パイプの加工図

銅パイプを69cmに切り、端から23cmの二ヵ所をマイナスドライバ-でへこませます。
右端をA、左端をBとします。
へこました所から、丁寧に折り曲げて正三角形状にします。
各端A、B間はくっつけず、5mmほどの隙間を空けておきます。
これを二本作り、各A-A、B-B双方の二ヵ所をハンダ付けして一筆書きのチョウ型にします。(蝶々型のリング状?)

ツインデルタループ形状

これがアンテナのエレメントになりますので、固定できる様にアクリル板に数箇所ドリルで穴を開けてタイラップで留めます。
なるべく多く、しっかりと留めてください。
先ほどハンダ付けした所に、同軸の芯線と外皮をハンダします。(A・A芯線、B・B外皮網線)
ショ-トしないように注意して下さい。
アンテナ支持棒を取り付けます。

調整は無線機にSWR計を接続して行ないます。
もし値が悪ければ、エレメントを少しずつ変形させて調整します。
簡単に1.5以下になるはずです。
もし調整しきれない時はエレメントのA、B部分を少し切り詰めます。(同調する周波数が低い時に)

ツインデルタループ調整イメージ

エレメントの材質によっては、かなり寸法が違ってくる事がありますので各自で調整して下さい。カット&トライです!
あとは、タイラップ・エレメントを接着して、ハンダ・同軸部分をゴム系接着剤で防水加工して完成です。

私は自宅(川崎市です)のベランダに取り付けて、しばらく使用した所、最遠では、福島県内の固定局とハンディ-機1W、FMで交信出来ました。
アンテナパタ-ンは垂直偏波で、8の字特性のようです。

アンテナ支持棒の塩ビ・パイプ(30cm位)に同軸ケ-ブルを通して、そのパイプにM型コネクタ-を打ち込むと、移動用に最適で、アラキの移動用ポ-ルなどに直接取り付けられます。
またモ-ビル半固定用にも作れますので、如何ですか。(支持棒を少し長く)
製作は約1時間で、費用は2000円以内でした。

同様に144MHz、1200MHz用にも作れます。
各三角形部分が1ラムダ長ですので(短縮率も考えて)計算して製作して下さい。

これからも少しずつ簡単なアンテナ製作を紹介させて頂きます。