超広帯域プリアンプの製作(HF〜8GHz) その2

超広帯域プリアンプ製作して使用しておりましたが、やはり共用の基板で製作していましたので、製作が困難でした。

今回は超広帯域プリアンプ(LPA-G5W)専用の基板を製作して見ました。
基板には両面スルーホールで0.6mm厚のPPO基板を使用しました。また、回路定数も変更しました。周波数帯域も同じく、5MHz〜8GHzまでの広帯域アンプを作る事が出来ました。
今回の広帯域アンプも周波数カウンター、スペアナ等の測定器にも十分実用になると思います。もちろん受信機に使用しても大丈夫です。

今回もデバイスには、ミニサーキットのMMICデバイス「GALI−5」という高周波増幅ICを使っています。





回路図




基板パターン



LPAG5W2-3S.JPG - 20,288BYTES

試作基板

このMMICも入出力の整合されている高周波ICですので、製作は簡単でした。12Vの電源を使える様に、レギュレーターを基板上に配置してみました。
78L08Fを使い8Vの電圧を得ています。(5V→8Vにしました)
基板の材質にはPPOの0.6mm/18uの両面基板で製作しています。

 

LPAG5W2-7S.JPG - 28,615BYTESLPAG5W2-4S.JPG - 17,985BYTES

広帯域プリアンプ試作基板の測定



LPAG5W2-5S.JPG - 43,418BYTES

周波数特性(利得) 100MHz-3600MHz

LPAG5W2-6.JPG - 72,658BYTES

測定 周波数特性(利得) 2GHz-10GHz



まず周波数特性をネットワークアナライザーで測定してみました。100MHz〜3600MHzまではGAINは25dB以上を得られました。1295MHzでは34dBもの利得を得られました。
全帯域で入出力のリターンロス(整合)も良好でした。
その上の周波数は、スカラーネットワークアナライザーで計測しました所、4GHz〜6.5GHzまでは約20dBでした。8GHzでも15dB以上の利得です。

  •  50MHz  34.6dB
  • 144MHz  35.0dB
  • 433MHz  34.8dB
  • 800MHz  34.2dB
  • 1295MHz 34.0db
  • 2427MHz 30.7dB
  • 5760MHz 19.3dB


●性能測定の結果
  • 周波数:5MHz〜8000MHz
  • 利得:30dB以上(1290MHz、2450MHz)
  • 電圧:10V〜15V(本体:8V)
  • 消費電流:150mA以下
  • サイズ:15mm×25mm

このアンプもスペアナに取り付けて、色々な電波を探ってみましたが、本当に良く働いています。ノイズレベルも低いので(S/Nが良い)ので色々な機器に応用できそうです。
基板の大きさは15mm×25mmですので、切手よりも小さく機器の組み込みには最適でしょう。
基板を新設計したので、GAINもパワーも良くなりましたので利用価値が上がりました。


最大出力が20mW以上有りますので、簡易なパワーアンプにも使えると思います。


(2006.11.25更新)


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