ずいぶん前に実験をしてそのままになっていた、富士通のGaAsデバイス FLL120アンプの実験をしてみました。
![](fll120-1.jpg)
このFLL120デバイスはジャンク品などでよく見かける物です。
スペックは下記の通りです。
FLL120 富士通
VDS:10V
FREQ:2.3GHz
POWER:40dBm (P1db)
GAIN:10dB (G1db)
このGaAsデバイスは2.4GHz帯でも高出力が望めます。
ゲート電圧はマイナスバイアスになり、−0.5V〜−0.3V位で、ドレイン電流は3A以上流れます。
GAINは2.4GHzでも約9dBはとれます。
アイドリング電流はVDS12Vで約3.6Aに設定しました。非常に発熱しますので、放熱には十分な注意が必要です。
![](fll120-2.jpg)
ミーリングケースに基板を組み込み実験して見ました。
基板上で3端子レギュレーター(78L05)と7550でマイナス電圧を得ています。
入出力コネクターには、SMAJ端子を使用しています。
発振器には、SGを使い、以前に製作した、Mosパワーアンプで出力を上げています。
SG:MG3681A
パワー計:HP437B+HP8481B
![](fll120amp-2.gif)
![](fll120-3.jpg)
![](fll120-6.jpg)
周波数:2427MHz
入力:1.5W
電圧:12V
VG:−0.3V
出力:12.1W(ピーク)
![](fll120-4.jpg)
![](fll120-5.jpg)
スタブとトリマー、ゲートバイアスを何度も調整して、12Wのパワーが出ました。
2Wまで入力電力を上げてみましたが、出力は殆ど変わりませんでした、1.5Wでほぼ飽和しているようです。
また、電流値はアイドリングより下がり、2.5A程度になりました。やはりかなりの発熱があります。
温まってくると、これもパワーは下がってきますので、放熱はしっかりする必要があります。
![](fll120amp-1.gif)
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